シアトル小児病院

シアトル小児病院、デスクトップ仮想化により、患者への対応を大幅に改善

「どこに移動しようとも患者の情報を指先で操作できることにより、医師と看護師は今までにないレベルの相互協力関係を築くことができるようになりました。これは医療関係者、患者である子供たちすべてにとって非常に大きなメリットとなっています」。

Jake Hughes氏(シアトル小児病院、インフラストラクチャシステム部テクニカルアーキテクト)

  • 主なメリット

    • あらゆるデバイスから医療情報にオンデマンドでアクセス可能
    • 医療チームと患者間のコミュニケーションの改善
    • デスクトップのプロビジョニングと管理の高速化
    • 今後4〜5年間で約100万ドルのコスト削減が可能
  • 導入アプリケーション

    • Epic電子カルテシステム
    • Cerner臨床情報システム
    • その他380種類に及ぶアプリケーション
  • ネットワーク環境

1907年に設立されたシアトル小児病院は、米国内で有数の小児病院の1つです。同病院は、卓越した患者ケアを提供するだけでなく、最先端の小児科医療に関するリサーチを提供するとともに、患者とその家族および医療関係者向けの教育機関としても機能しています。

課題: 医療関係者が患者のケアに集中できるようにすること

世界的に認められた医療機関として、シアトル小児病院は、電子カルテから医療情報データベース、リアルタイムの患者監視システムに至るまで、多くの広範なITシステムを同病院のスタッフに対して提供しています。しかし、かつて、医療関係者は、これらのITシステムを自分の患者に対して有効に活用することができませんでした。シアトル小児病院、インフラストラクチャシステム部テクニカルアーキテクトであるJake Hughes氏は次のように述べています。「当病院の医師や看護師は、患者との対話よりもテクノロジーとの対話に多くの時間を費やしていました」。

これまで医師は、診察室にあるコンピューターからチームルームにあるコンピューターへと、そして患者の病室にある移動式の共有コンピューターへと移動するたびに、違った環境を使わなければなりませんでした。これは、同病院内にある4,000〜5,000台ものワークステーション間における設定の違いが原因でした。デスクトップ仮想化が導入される前は、医師はモバイルデバイスを効果的に利用することも、患者のニーズに対してリモートから的確に応答することもできませんでした。また、数百ものアプリケーションの管理やトラブルシューティングを行わなければならないため、ITサポート負荷が大きな課題となっていました。Hughes氏のチームは、ワークステーション環境で繰り返し発生する問題やエラーに対処するために、全体の9割もの時間を費やしていました。

Citrix XenDesktopにより、あらゆるデバイスでどこからでもアクセスが可能に

より高速で、より高度なモバイル性を備えた、完全に透過的なコンピューティング環境を医師に提供するために、シアトル小児病院は、Citrix® XenDesktop®が提供するホステッドVDI(仮想PC型)型を選択しました。最初のステップは、Citrix XenApp™によるアプリケーション配信を使用して、同病院の臨床環境(Cerner臨床情報システムやEpic電子カルテシステムをはじめ、380種類に及ぶその他のアプリケーションを含む)を仮想化することでした。続いて、デスクトップ全体を仮想化することにより、プロビジョニングの高速化、モビリティの改善、ログイン時間の短縮が実現されました。さらに、Citrix NetScaler® およびCitrix Access Gateway™を使用することで、同病院の外からのセキュアなリモートアクセスと、ポリシー制御を提供しました。また、NetScalerが提供する負荷分散機能により、すべてのユーザーに対して一貫して高い性能と最適なパフォーマンスを保証できるようになりました。また約5,500台のワークステーションが、同病院のVDI環境にダイレクトに接続できるWyse Xenithゼロクライアントに置き換えられることになりました。医師は、各自が所有するラップトップやタブレットデバイスを通じて自分のデスクトップに接続するために必要な、Citrix Receiver™のデバイスへのダウンロードとインストールを簡単に行うことができます。同病院のVDIシステム全体は、Citrix XenServer®が提供する複数の仮想サーバー上で稼働しています。

治療の向上と患者ケアの改善

VDIを導入する前、シアトル小児病院の医師は、診察の準備をする場合、チームルーム内にあるコンピューターへログインし、さらにアプリケーションの起動とログインを行い、患者情報の確認を行うまでに5分費やす必要がありました。医師は、これらのプロセス全体を、診察室を移動するたびに繰り返していました。この結果、個々の患者やその家族との面談に利用できる時間が15〜20分となるため、問診の質は限定されたものとなり、最適な診断を行うことが困難になっていました。

シトリックスのデスクトップ仮想化の導入により、医師は、ゼロクライアントを通じてシングルサインオンを行えることで、自分のデスクトップやアプリケーションに数秒でログインできるようになりました。これにより、残りの時間すべてを患者の問診に利用できるようになりました。診察室で一度ログインしておけば、医師は、別の診察室に移動しても、最初に立ち上げたデスクトップの状態と全く同ものにログインし、既に表示済みの完全な情報や患者の履歴に10〜15秒でアクセスできます。これにより医師は、患者の診断情報や画像を画面に表示しながら、即座に問診を開始できるようになりました。これらの情報は、以前は時間的な制限により利用することができませんでした。Hughes氏は次のようにも述べています。「どこに移動しようとも患者の情報を指先で操作できることにより、医師と看護師は今までにないレベルの相互協力関係を築くことができるようになりました。これは医療関係者、患者である子供たちすべてにとって非常に大きなメリットとなっています」。

ITの効率性と有効性を改善

データセンターへの一元化とシングルイメージ管理は、これまでにないシンプル性と一貫性を同病院のワークステーション環境にもたらしました。Hughes氏は次のように付け加えます。「我々は新規ユーザー向けのアプリケーションと完全なデスクトップのプロビジョニングを数分で実施できます。また、ユーザーは、どんなデバイスを使おうとも、使い慣れた環境、パーソナライズされた環境へとログインできます」。単一のマスターイメージにアップデートを行えば、ユーザーの次回ログイン時にはそのアップデートが有効になるのです。

サーバー環境(サーバー上にインストールされたアプリケーションやサーバーにストリーミングされるアプリケーションを含む)は、すべてのサーバーで全く同じです。これにより、より少ない人員で、より多くのサーバーを、より一貫した方法で、素早く配備することが可能となります。また、Hughes氏は次のようにも述べています。「より多くのキャパシティが必要な場合、予備のブレードサーバーを追加するだけで、わずか5分で、数百名のユーザーをサポートできる環境を用意できます。これまで、レガシーサーバーで同じことを行うには数時間もかかっていました」。また、NetScalerの導入により、障害をシームレスに復旧し、ユーザーに影響を与えずに任意の時間帯に保守を行えるようにすることで、回復性と可用性を強化しています。

設備費と運用費の両方を削減

デスクトップ仮想化の導入により、シアトル小児病院は、毎日のトラブルチケットの数を大幅に減らすことで、ITコストを削減できるようになりました。また、交換サイクルが3年のワークステーション環境を、交換サイクルが10年のより安価なゼロクライアントで置き換えることにより、さらにコストを削減できるようになりました。最後に、Hughes氏は、次のように述べています。「データセンター内のワークステーションのスペースに費やしていたリソースを考慮すると、新しいストレージ、サーバー、インフラストラクチャーへの投資を行ったとしても、我々は今後4〜5年内に約100万ドルのコスト削減を見込んでいます」。

シアトル小児病院では、コストを削減しつつ、同病院の医療関係者が、どこにいようとも病院のITリソースを簡単かつ効率的に利用できるようにすることを実現しました。この結果、同病院では、病院の使命である子供たちの健康の維持に、より注力できるようになりました。

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