Citrix Virtual Apps and Desktopsによるシンクライアント化でセキュリティを担保 社員の働き方が大きく進化

日本を代表する大手総合商社として、繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情 報、金融などの分野でビジネスを展開する伊藤忠商事。働き方改革の一環として「すき間時間 の活用」をテーマに掲げている同社は、Citrix Virtual Apps and Desktops(旧称:Citrix XenDesktop)を導入。外出する機会の多い営業社員を中心に、PC 端末をシンクライアント化 しました。これにより、PC 端末を安心して持ち運べるようになり、効率的な働き方が実現。また、 PC 端末の効率的な管理や、災害やパンデミックの発生に対するBCP 対策も実現しました。

伊藤忠商事 事例 PDF

課 題: 社外での仕事が多い社員のための環境を整備するもFAT 端末では情報漏えいのリスクが

1858年の創業以来、近江商人の経営哲学である「三 方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の精神で成 長を続けてきた伊藤忠商事。2018年を開始年度とす る中期経営計画「Brand-new Deal 2020」でも「次 世代商人」をテーマに、「次世代の“商い”」と「次世代の “働き方”」を実現することで、新時代の「三方よし」によ る持続的成長を目指しています。

「ひとりの商人、無数の使命」をコーポレートメッセージ とする同社では、かねてより「個の力」を引き出すため の環境整備を続けてきました。そのひとつが2013年 から始めた「朝型勤務」制度です。20時以降の残業を 原則禁止、22時以降の深夜勤務を禁止。逆に早朝勤 務には割増賃金を支給、さらに無料で軽食を提供する などのインセンティブを設定して、効率的な働き方の 推進に努めています。

同社では、ITの側面からもこうした働き方改革を支援 しています。2014年には全社のコミュニケーション 基盤を刷新し、Microsoft ExchangeおよびOffice 365を導入。併せてモバイルセキュリティ製品を導入し、 会社支給・BYODを問わず、スマートフォンからいつ でもどこでも社内システムにアクセスできる環境を構築しました。そのねらいについてIT企画部 技術統 括室 リーダーの冨永新也氏は「当社の場合、約 4,500名の社員のうち半数が営業系で、主に社外で 仕事しています。そこで、少しでもすき間の時間が 有効利用できるよう、モバイルデバイスを利用して メールチェックや勤怠管理、経費精算などができる ようにしました」と説明します。

その後、同社はPC端末の持ち出しができるよう VPN環境を整備。インターネットさえあれば社外で も会社とほぼ同等の業務ができる環境を整えました。 しかし、ここで問題となったのがセキュリティ面の不 安です。FAT端末では紛失・盗難の際に、端末内 の情報が漏洩してしまうリスクがあるからです。

「PCの持ち出しは原則として事前申請制をとってお りましたが、詳細な規定は部署によって異なり、社外 への持ち出しを原則として禁止している部署もあり ました。一方で、社外をメインフィールドにしている 営業職社員などはPCを持ち出して使いたい、とい うのは当然の要望としてありました。この課題を解 決するために、2017年初頭ごろから盗難・紛失し ても情報漏洩につながらないソリューションの導入 について検討を開始しました。仮想デスクトップであ れば、情報漏洩のリスクを下げ、PC持ち出しをフレ キシブルに許可できると考えました」(冨永氏)

ソリューション: ネットワーク環境が悪い状況でも Skype などが快適に動作するCitrix Virtual Apps and Desktops を採用

伊藤忠商事ではさまざまな方式を検討。その中から 最終的に安全性を重視してデスクトップ仮想化 (VDI)ソリューション+シンクライアントの組み合わ せがベストと判断しました。

次いで同社は、技術面と操作性の2つの面からPoC (概念検証)を実施。技術面では、VDIの検証環境を 用意し、性能、管理性、耐障害性などを確認しました。 この際、ネットワーク環境が悪い状況や狭帯域での 操作性もチェックしています。利用面では、クラウド ベースで利用するDaaS環境を用意し、200名の営 業社員にシンクライアントを配布、トライアルを実施 しました。

そして同社はこのPoCと並行しながら、VDIソリュー ションの選定も開始。複数製品を比較した中から採 用したのがCitrix Virtual Apps and Desktops でした。IT企画部 技術統括室の森洋介氏は、選定 の決め手について次のように語ります。
「他のソリューションと比較して、シトリックスは、ネッ トワーク環境が悪い状況でもSkypeなどを快適に 動作させるための工夫が為されていました。外出先 での業務にあたり、ビデオ会議の活用が必要である ため、この点は大きなメリットでした」

同社は2017年10月より導入の作業に着手、12月 に完了しました。そこから2018年4月にかけて、外 出が多い営業部門を中心に、1,700人のユーザー が使用するPC端末へと展開しています。また、この 導入に合わせて社内にVDI専用のWAN回線を用 意し、他の通信の影響を受けないようにしました。さ らに、無線LANアクセスポイント約700台を更改。 社内のどこからでもシンクライアントで無線LANへ アクセスできるようにしています。

「構築の際にはシトリックスのテクニカルリレーショ ンシップマネージメント(TRM)の支援を受けて、ト ラブルが発生したときは速やかにサポートしていた だきました。おかげさまで約2カ月という短期間で 稼働させることができました」(森氏)
端末はノートPCやタブレットなど3種類を用意、ユー ザーが自由に選べるようにしています。本番開始前に はIT企画部が中心となって各部署を回りながらユー ザー教育を実施、スピーディな移行を支援しました。

導入効果: PC端末を安全に社外へ持ち出せるように 社員の働き方が大きく進化

伊藤忠商事がシトリックスを採用し、シンクライアン ト化によってセキュリティが担保された結果、PC端 末を安全に社外へ持ち出せるようになり、社員の働 き方は大きく進化しました。

「これまでのように朝一番に出社して各種の業務を 行ってから営業に出かけたり、資料をダウンロードす るためだけに会社へ戻ってきたりする必要がなくなり、 直行直帰で働くことも可能になりました」(冨永氏)
また、VDIでデスクトップ環境の一括管理が可能に なったことで、PC端末の故障対応やパッチ適用にか かる負荷が軽減されました。加えて、災害やパンデミッ クの発生に対するBCP対策の実現も大きな効果です。

「何らかの理由で出社が不可能になっても、シンクラ イアント端末があれば大雪や豪雨等の自然災害など の理由で出社が困難になった場合も、自宅から仕事 ができます」(冨永氏)

今後のプラン: シンクライアント端末を約1,300台増設 約3,000ユーザーまで拡大

伊藤忠商事ではシンクライアント端末を約1,300台 増設し、ユーザー数も約3,000まで拡大。また管理 面では、VDIのOSをWindows 7からWindows 10にバージョンアップすることを検討しています。 「1台ずつバージョンアップしなければならないFAT 端末と違い、VDIなら一斉展開が可能なのは大き なメリットですね」(森氏)
さらに、BCP対策のひとつとして、現在利用中のデー タセンターが被災したケースに備え、AWSや Microsoft Azureなどのクラウドサービス上にVDI のディザスターリカバリー(DR)環境を構築するこ とも構想に挙げています。

「Citrix Virtual Apps and Desktopsを選んだ理 由のひとつに、シトリックスが早くからマルチクラウ ドに対応していたこともありました。クラウドサービ スなら最小限のコストでDR環境が構築でき、運用 負荷もかかりません」(冨永氏)

このほか、ユーザーの行動分析に向けて、シトリック スのネットワーキングソリューションやアナリティク スを活用してVDI利用状況の可視化も検討してい ます。冨永氏は「こうした施策を実現するためにも、 シトリックスには継続的な技術支援をお願いします」 と期待を語ってくれました。

©2019 Citrix Systems, Inc. All rights reserved. Citrix®、Citrixロゴおよびその他のマークは、Citrix Systems, Inc. および/またはその一つもしくは 複数の子会社の商標であり、米国の特許商標庁および他の国において登録されている場合があります。 その他の社名、商品名はそれぞれの所有者の登録商標または商標です。

社内でも社外でも業務が途切れることなく、さらに勤務時間を有効活用することもできるようになりました
冨永 新也 氏
IT企画部 技術統括室 インフラチームリーダー
伊藤忠商事株式会社

導入製品

ベネフィット

  • 外出先での隙間時間の活用
  • シンクライアント化によるセキュリティの担保
  • 災害やパンデミックの発生に対するBCP 対策の実現